生物育成学習支援ステーション(SUNS)へようこそ!
- Support Station for Nurturing Living Things Study -
キーワードを入れて、検索してください。(例: イネ,容器栽培,学習指導要領,長崎)
*作物名はカタカナで
よくある質問と回答
スイカが成長しなかった。受粉が上手くいかなかったのか?
ウリ科作物のスイカ、メロン、カボチャ,ズッキーニなど雌雄異花のものは、放っておいても昆虫のおかげで受粉することもありますが、念のため人工授粉を行うことがおすすめします。
朝9時ごろに花粉を出している雄花を探して摘み、雄しべを雌しべの頭にこすりつけます。
サツマイモの葉が茂っていたが、イモが収穫できなかった。
サツマイモ栽培特有の「つるぼけ」という現象です。
土壌中の窒素分が多いとき、茎葉ばかりに栄養が回ってしまい、収穫器官が太ってくれないという現象です。
他の作物よりもかなり窒素量を落として施肥をする必要があります。栽培には,有機質のたい肥などを加えてミネラルは補給しつつ,「根肥」と呼ばれるカリウム肥料を積極的に与えて栽培するとよいです。
レタスの栽培で、葉がまいてきたころにより大きくなるのを待っていたら高く上に伸びてしまって収穫できなかった。
おそらく,トウ立ち(花芽形成)をしてしまったのだと思います。
レタスは典型的な長日作物なので,日が長くなる(正確には,暗期が短くなる)と花芽を分化し始めます。これをトウ立ちといいます。
トウ立ちをし始めると,結球(葉が巻き,丸くなる)は止まり,その後,新しい葉は小さくなり,節間が伸びて急激に縦に伸長し,最終的に花が咲きます。
冬至をすぎで日が長くなりだすと反応が起こりはじめますので,収穫は早めに行う必要があります。
ちなみに,レタスはキク科なので,最終的には地味ですが,薄黄色の小さい可憐な花が咲きます。実際に栽培をしていないと見られない貴重な花です。
プランター栽培のキュウリがなかなか大きくならず、トマトは酸っぱくなってしまった。どうしたらいいですか?
プランター栽培の難しさは,水管理と肥料の施し方です。それは,水を蓄えられる量が容器の中の土の量に依存するからです。
まず,野菜の栽培にはできるだけ大きな容器を使います。花用の浅めのプランターは適しません。
また,キュウリは多めの水が必要になりますが,やり過ぎると土の中の肥料分が流れ出し,肥料不足になります。
市販のプランター用の土は,排水性が優れるように配合されていますので,こまめに水をあげる必要がありますが,一方で追肥も十分に行う必要があります。
一方,トマトはキュウリに比較して,水は少なくてもかまいませんが,日当たりが必要です。
酸っぱい原因は果実の成長の仕方にあると予想されますが,もし,果実が葉の陰になっていたら,しっかり日が当たるように葉を取り除くなどの作業も必要になります。
また,水が多いことで,水分で果実が太ってしまい,光合成産物(糖分)の濃度が少なく,それが酸っぱく感じる原因になっているかもしれません。水を少し控えめにすることが味の濃いトマトを作る秘訣です。
タマネギの苗の定植時に,倒れたり,カラスに引き抜かれたりしてなかなか活着がうまくいかず,大きく成長しない。
タマネギの苗は,定植時に,倒れたり,カラスに引き抜かれたりすることがあります。倒れていても自分で起き上がって成長できることが多いですが,カラスに抜かれたり,倒されると後々の成長に大きく影響してしまいます。
苗の定植の後は,畝の両サイドに支柱を立て(対面で3箇所くらい)それぞれにテグスを張っておきます。テグスはできれば黒色が良いです。(透明なテグスはすでにカラスは学習されてしまっていることが多いです。)
カラスは,自分の羽が何かに触れることをとても嫌います。黒いテグスはカラスには見えにくいので見破られにくく,張られている場所を警戒して良いつかなくなります。
この方法は,トウモロコシやトマトにも効果大です。お試し下さい。
また,タマネギの栽培では追肥のタイミングが重要です。遅れるとうまく肥大しません。地域(収穫時期)によってタイミングも変わりますので,よく調べて確実に行って下さい。
最近は,ゆっくり溶けて長く効き,元肥だけて良い肥料(一発型)がよく使われています。ホームセンターの園芸コーナーでも売っています。